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※43 殺人者達 

last update Last Updated: 2025-12-03 16:52:27

 私は窓からユリアンを乗せた荷馬車が城から森の方へ走り去っていく姿を見送っていた。

「さようなら……ユリアン……」

やがて馬車は完全に森の中へと溶け込んでいく。その様子を見届けると、再び私は荷造りの準備を再開した――

――コンコン

 再び扉をノックする音が聞こえてくる。

「今度は誰かしら…?」

けれど、もうこの城に私の味方はいない。それなのにこの部屋を訪ねてくるということは、ろくな用件では無いはずだ。無視することにしよう。知らんふりをして荷造りを続けていると再び扉がノックされる。

――コンコン

「全く…」

ため息をついて、扉へ向かった。

「誰?」

「申し訳ございません。ご主人様がお呼びです」

扉の奥から声が聞こえてきた。まただ、また叔父は自分のことを『ご主人様』と呼ばせている。この城の正当な後継者でもないくせに……。

でも丁度良かった。私も叔父に用事があったからだ。

「分かったわ」

カチャリと扉を開けた時。

ドスッ!!

突然胸に激しい痛みが走った。

「え……?」

見ると、私に胸にはロングソードが深々と突き刺さっている。しかも背中を貫通していた。

胸がカッと焼けるように熱くなり、喉元から生暖かい鉄臭いドロリとしたものがこみ上げてくる。私はたまらず咳き込んだ。

「ゴフッ!!」

ビシャッ!!

すると口元から大量の血を吐き、思わず膝をついてしまった。

「アーハッハッハッ! やった! 魔女を討ち取ったぞ! 旦那様! やりましたぞ!」

狂ったように笑うフットマン。

旦那様……? まさか……。

激しい痛みに耐えながら顔を上げると、狂ったように笑い続けるフットマン。その背後から現れたのは叔父とジークハルトだった。

「よくやった。貴様には後で特別な報奨を与えよう」

叔父はフットマンに声をかけると、次に冷たい笑みを浮かべて私を見た。

「フィーネ……知っているか? 身体に深く刺さった刃物をいきなり引き抜くと何が起こるか?」

「な、何を……ゴフッ」

私は再び激しく血を吐いた。胸が焼け付くように熱く呼吸もままならない。

激しく吐血する私を見ていたジークハルトは吐き捨てるように言った。

「フン……魔女でも血は赤いのだな」

そしていきなり身を起こした私の上半身を足で思い切り踏みつけ、その勢いで私は壁にぶつかった。

「アウッ!!」

身体を貫通した剣が壁に突き刺さり、再び激しい激痛が私を襲う。気を
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